静岡市美術館で開催中の「シャガール展」に行ってきました。まだまだ観たことのないシャガールたくさん、よかったです。
ロシア生まれ、フランスで名を馳せ活躍したシャガールですが、今回は、ユダヤ人であるルーツに焦点があてられていることもあり、
聖書の挿絵や各大聖堂や教会のステンドグラス、エルサレム、ハダサー医療センターの敷地内にあるユダヤ教の会堂シナゴーグのステンドグラスの絵は、得意の動物などをモチーフに12部族を描いているのですが、これはよかった。
舞台芸術にも関わりが深かったので、その構想段階や手がけた舞台衣装も初めて見られ、
また世界にあるシャガールの数々のモニュメント、例えば、パリ・オペラ座の天井画は、完成に至るまでの数々の段階の下絵があり、
これも見応えありました。ニース大学にあるという”モザイク”のシャガール作品も、いつか生で観たいなぁ…と色々!
動物のモチーフ、色使い、現実と神話と狭間のような世界観。
日常における、非日常の大切さ。
そういう部分を、脳のどこかに確保してくれる作用がある気がします。
ぼーっとばかりもしていられないけれど、
やっぱり、そういうところのない人ではいたくないな、と。
サーカスを描いた作品が特に好きで、
昨年、神奈川県立近代美術館で観られて嬉しかったのですが、
今回は、サーカスに特化した展示はなかったです。
でも、パリのオペラ座の天井画をはじめ、
オペラやバレエの舞台美術を手がけたシャガール、
そうした華やかなものが決して身近な育ちではなかったものの、
幼い頃にロシアの田舎町で見たサーカスや大道芸の非日常空間に同じ何かを見いだし、
描き続けたという話を読み、腑に落ちるものがありました。
やっぱり、行くと知ることがあって、楽しいな。
会期中、あわよくば、もう一度行きたい!
シャガール好きは、やはり、ぜひ。
静岡市美術館にて、 3月30日まで。月曜休み。
ちなみに、静岡市美術館は初めて行きましたが、静岡駅から徒歩3分ぐらい、便利です。 駅向かいの大きなビル3F。
新しくてモダンな空間でしたよ。